2014年8月19日火曜日

MANUAL FOR SPEED翻訳記事 (まったリングの王道:読書と昼寝) 前編 (担当:フィル・ガイモン)

※本記事はMANUAL FOR SPEED MFSM-004の日本語翻訳である。全ての内容は元記事からの引用である。よって全ての権利もMFSに帰属する。


MFSM-004
Manual for Speed がお届けする人生マニュアル第4巻:まったリングの王道: 読書と昼寝

※MFSより引用



我々<睡眠と読書-その科学と技>は、チーム・ガーミンシャープのアレックス・ハウズとフィルガイモンとのパートナーシップを結んだ。
フィルは実際に彼の脳内に溢れる言葉を記した本を書き上げたし、アレックスは世界的に有名なブック・クラブの主催者である。(Pro Cyclist Book Club)その上、彼らには、いつ、どこででも一瞬で寝られるという天賦の才能があるからだ
今回のMFSの特集は、2014年USAプロチャレンジ前のティンバーランド・コンドミニアム内(公園のベンチやフィットネスクラブ、彼らのホテルの部屋、チームバス、サウナ、スキー中、移動用簡易トイレの中など)からお届けしよう。
今回の記事の収録中、コンドミニアム内をまったリングスポットを求めて彷徨っていた我々(アレックス、フィル・MFSスタッフ)は、チームバスに向かう途中の天才軍師ウェゲリウスDSと偶然遭遇する事になった。(おまえら何しとんねん、という冷たい視線を軍師は投げながら去った)皮肉な事に、アレックスとフィルがのんびリングを求めている時に、よりによってもっとものんびリングと程遠い人物に遭遇した事により、彼らには癒しが必要となり、この事が今回の<のんびリング実験>の良いデモンストレーションになったのである。



MFSM-004 PART1: 読書のまったリング



FIG-1:心への刺激:

クッキーとプールはエグゼクティブのたしなみ ※MFSより引用




研究により、心への刺激を受ける事で脳はアクティブになり、脳を再活性化させ、アルツハイマーや認知症の進行を遅らせる(あるいは防ぐ事さえ出来る)事が判明している。体の他の部分の筋肉と同じように、脳を活発で健康に保つ為には定期的なエクササイズが必要なのだ。そこで、名言「使わなければ衰えるのみ」も君が記憶して始めて役に立つのだ。パズルやチェスなんかのゲームをする事も、人間の認知能力への刺激になると判明している。
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)



FIG-2: ストレスの軽減



いけすかないチームメイトとの添い寝はストレスである。※MFSより引用


君が仕事や人間関係、あるいは数え切れない程の日常の出来事でどれだけのストレスを受けていても、君が素晴らしい物語に夢中になってさえいれば、どんなストレスも草原を吹き抜ける妙なる風の如しである。
素晴らしい本(薄くても厚くてもいい)は、君をどこか別の世界に誘ってくれる。物語は君の心を解放し、今この瞬間に集中させ、緊張を解きほぐし、まったリングの雅な世界へ誘うのだ。
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)




FIG-3: 知識




クッキーはミーの知識である ※MFSより引用


君が何を読んでも、君の頭は新しい情報の欠片で満たされる。でも君は詰め込んだ情報が役立つ時を知らないかもしれない。読書をすればするほど、君の装備は旅人の服からロトの鎧に進化し、この先君が出会うどんな困難にも立ち向かう力をくれるのだ。
加えて、読書は思考の食事とも言える。自分が今までに遭遇した最悪の状況を振り返ってみるといい。仕事も、持ち物も、お金も、さらには健康さえ失われた最悪の状況でさえも、知識は君に残った最後の装備なのだ。
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)



FIG-4: 語彙を拡げる




クッキーはミーの語彙である ※MFSより引用


これはFIG-3と関連している。本を読めば読むほど君は新しい言葉のシャワーを浴びる事になる。そして新しい言葉は、必然的に君の日常会話に現れてくる。明瞭に自分の考えを表現する力は、どのような職業でも役立つ技術だ。自信を持ってより高いレベルで会話が出来る事が分かれば、君の自尊心は大いに増すだろう。本をよく読み、上手に自分を表現し、いろんな知識を持った人は、語彙が少なく、文学や科学の進歩、世界情勢に関心がない人間よりも、より早く、より頻繁に昇進する傾向がある。これは君のキャリアの助けにもなる事だろう。

読書は語学習得にも不可欠だ。非ネイティブの人達が、読む事で新しい言葉に出会い、スピーキング能力とライティング能力も開花させて行くように。
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)



FIG-5: 記憶力の増加




どいてくんない? ※MFSより引用



読書をする時、君は多くの登場人物や、彼らの背景、彼らの目的や歴史、微妙な立場の違い、また登場人物を翻弄する物語の本流や伏線を覚えておかなければならない。それは膨大な量の情報になるが、驚くべき事に、君の脳はその全てを記憶し、そして情報の関連制までも記憶出来る。さらに驚くべき事に、全ての新しい記憶は新しいシナプス(脳の論理回路)を作り出し既存の記憶をも補強するのだ。このプロセスは短期記憶の呼び出しを高速化し、感情を安定させる効果も担う。イケてね?
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)



FIG-6: 集中力を高める




トイレでマルチ・タスキング ※MFSより引用


今日のようなインターネット社会では、ながら仕事の習慣化により、我々の注意力は膨大な数の誘惑に負けやすい。 標準的な人でも、たった5分間の仕事の間に、メールチェックをし、何人かとチャットをし(GoogleやらSkypeやらで)、TwitterのTLをチェックし、スマホもチェックし、同僚とのやり取りを同時に行っている。この手のながら仕事は我々のストレスを増加させ、生産性を落としている。

読書をする時、君の全ての注意力は物語に集中している。たとえ読んでいる間に世界の終わりがきたとしても、君は物語の素晴らしい襞の中にどっぷりと浸かって気が付く事もないだろう。仕事前の15〜20分の読書を試してみるといい。(例えば君が電車通勤ならその電車の中で)そして、会社に着く時には、自分がどれだけ集中出来たかに驚くだろう。
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)




FIG-7: 心の落ち着き




※MFSより引用


読書はリラックス出来る事に加えて、良い本は心に平静と落ち着きをもたらす効果がある。スピリチュアルな文章は血圧を下げ、心に大きな落ち着きをもたらし、自己啓発本は沈んだ気持ちや精神の不調にある人を助ける事が分かっている。
(※フィルが持つ本に恣意的な関係以外はありません)



FIG-8: お金のかからない楽しみ




※MFSより引用


我々の多くは、本に書き込んだり、後で読み返す為に折り目を付ける為に本を買うのが好きだが、それはちょっとお金がかかる。
お金をかけずに楽しむ為に、図書館に行ってみるといい。そこでは素晴らしい分厚い本(昨今の図書館は薄い本もあるかもしれないが)の山に、無料でたっぷりひたる事が出来る。図書館は定期的に蔵書を整理し、新刊を取り入れるので、君が読む本が尽きる事はない。

もし君が図書館のない土地に住むハメになったり、図書館に行く足がなくても心配する事はない。ほとんどの図書館はその蔵書をPDFやEPUBの形式で公開していて、君が持っている電子ブックリーダー、iPad、PCで読む事が出来る。ネットにはフリーの電子書籍がたくさんあるので、なにがしか読む本を探しに行こう。

文字を読む事が出来る全ての人が満足出来るジャンルがこの世界にはある。あなたの好みが古典文学でも、詩でも、ファッション雑誌でも、伝記でも(Pro cycling 10$ a dayをよろしく!)、宗教でも、ジュブナイル文学でも、自己啓発本でも、ストリート文学やロマンス小説でさえ、どのジャンルでも君の興味と想像力を刺激するジャンルがあるだろう。コンピューターの前から離れ、本を手にとって広げてみよう。そして、君の魂をしばし充電してみるのだ。
(※写真と本文に恣意的な関係以外はありません)




(後半、アレックスハウズ編に続く)